地価や株価の下落、小規模宅地などの評価減制度の創設により、昨今、相続税は多くの人にとって無縁のものになっています。しかし、相続税が課税される層にとってまだまだ負担は重く、頭の痛いところです。生前に贈与をすれば相続財産は減りますが、相続税より高い贈与税を納めることになるのでは本末転倒です。
贈与税には、課税されないか、または低率で税額を計算できる制度があります。これを上手に使って、相続税額の軽減を図りましょう。
A 妻への贈与(贈与税の配偶者控除)
婚姻期間が20年以上である配偶者から居住用不動産またはその取得に充てるための金銭の贈与を受けたときは、一定の要件のもとに2000万円までは贈与税がかかりません。同一の配偶者間では一生に一度しか使えない特例です。また、この金額は、相続開始前3年以内の贈与の加算の適用除外になっています。ただし、不動産取得税や登録免許税は課税されるので注意してください。
B 子への贈与(相続時精算課税制度)
65歳以上の親から20歳以上の子に財産を贈与する場合に、複数年合計で2500万円まで贈与税が無税になる制度です。贈与財産の種類や回数に制限はなく、2500万円を超えても税率は20%です。
また、この制度の特徴として平成19年12月31日までの住宅資金の贈与については。一定の条件のもと3500万円まで無税となります。
注意しなければならないのは、一旦この制度を選択すると110万円控除の原則課税の適用ができなくなることです。けれども相続税が課税されない人であれば、税金の心配を全くせずに財産の移転を行なうことができます。
相続が発生したときには、それまでに受けた贈与財産は(非課税枠の2500万円も含めて)全て贈与財産に合算して相続税を計算します。したがって相続財産が多い人は原則課税の方が有利かもしれません。しかし、相続時の課税対象として合算される贈与財産は贈与時の価額となるため、時価の上昇が予想される資産の贈与についてはメリットがあります。選択は慎重に行なってください。
B その他(連年贈与)
毎年贈与をして贈与税の非課税枠110万円を活用しましょう。地味ですが、簡単に実行することができ、しかも確実に効果のある方法です。同一年で複数の人に贈与をそれば、非課税限度額の110万円でも相続財産を一気に減らすことができるうえ相続人にならない孫は子の配偶者などに対しても有効な方法です。
死亡から相続税申告までの流れ
相続とは?
相続税について
贈与税について
こんなときはどうしたらいい?
・相続財産が土地なので分割できないときは?
・借金が財産より多いときどうする?
・特定の財産を特定の人に遺したいときには「遺言」
・現金がなく相続税が納められないときは?
・生前贈与を活用して相続税を減らすには